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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
線上閱讀高木 敏雄《比較神話学(ひかくしんわがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,624 字 · 348 頁
何れの徴証も、多く主観の分子を混入せざるはなし。此分子を客観的根柢より、悉く誤なく分離せんことは、非常の難事なり。而も源泉のみにては、到底神話学の目的を達すること能わざるが故に、此困難また忍ばざる可からず。徴証の批判は、その一面は、文書批判に等しく、他の一面は、文芸史学の範囲に属す。この起原と時代との判定は、文芸史学と同様の方法によるに非ざれば、なし能わず。時としては、一個の事件に関して多くの徴証の存ずることあり。此場合に於ては、此を利用するに先って、其相互の関係を究明するの必要あり。此また文芸史学的の事業なり。
以上は神話学の方法に関する一般の原理にして、其大躰に於て、一般人文科学に於けると異ることなし。その自然的源泉の研究に関しては、凡ての自然科学は、其補助学科たる可く、歴史的源泉の研究に際しては、凡ての人文科学は、其補助学科たる可く、殊に言語史学と文芸史学の必要なるを見る。若し、此の如くして、得たる材料の、適当なる配列と、その統一的組織的の構成とに至りては、学者の天才に待つ所多く、予め其方法を論ずるを得ず。一般に方法の叙説は、如何程精緻細密を極むるも要するに一個の形式論たるに過ぎず。