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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
線上閱讀高木 敏雄《比較神話学(ひかくしんわがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,624 字 · 348 頁
説話と、未開民族の類似の説話とを、互に比較せし一節あり。ケリーの『原始信仰』もまた、南洋の「ニュージーランド」土人間に存ずる興味ある一個の天地分離説話を掲ぐ。此説話を称して「タネマフタ」説話と云う可く、「タネマフタ」は、始めの樹、即ち樹木の祖先なり。天地開闢のはじめ、天地尚甚だしく接近して、天と地との間に生れし子等の、居る可きところ無し。「タネマフタ」此間に生じ、漸次天に向って生長し、大なる困難を凌ぎて、遂に天と地とを割きて分離せしめたりと。ケリーは此説話をば、「世界樹」の説話と名づけ、北欧日耳曼神話の「イグドラシル」樹等と比較して、樹木信仰の形跡を求めんと試みたり。其説容易に信ず可からざるも、此説話が天地分離説話として、研究す可きものなることは明かなり。
盤古説話は、盤古の生長して、天地を割きしことを明言せず、盤古の樹木たること、勿論その説なし、然れども、盤古の生れし時は、天地混沌として開闢のはじめなりし事、天地の区別未だ判然たらざりしこと、盤古の生物のはじめなる事、此等の点に於ては、盤古説話は南洋説話と同じ。盤古生れし後、天は日に一丈ずつ其高さを加え、地は同じく一丈ずつ其厚さを増し、盤古日に一丈ずつ生長して、一万八千歳を経て、天地の距離は九万里となれり。