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ひかくしんわがく

比較神話学

高木 敏雄

線上閱讀高木 敏雄《比較神話学(ひかくしんわがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,624 字 · 348 頁

青空文庫

而も発達と云い、進歩と云うは、要する比較的の称呼に過ぎずして、絶対の完全は到底之を現実にし得可からざるが故に、此意義に於ては、凡ての時代は不完全なる可し。不完全なるが故に、進歩し、発達す。其不完全なるは、即ち完全に赴くの原因にして、簡単に云わば、不完全、完全を生じ、欠如円満を生ずるなり。絶対の完全円満は、進歩の極点、発達の極致、即ち人文の終極にして、社会は最早此以上に発達する事を得ず、人文は最早これより進むこと能わず、其結果は社会の終滅、人文の死滅、人類の絶滅、即ち世界の最後なる可く、凡てのものの終りなる可し。不完全或は欠如は、或点より見る時は、社会の不調和の義なり。人間の罪過罪悪の義なり。苟くも社会に発達のあらん限り、人文に進歩開展の絶えざる限り、社会はその不調和を、免かるること能わざる可く、人間の罪過罪悪は到底絶ゆること能わざる可し。其不調和とその罪過罪悪と、動機となり、原因となり、因果の連鎖永久に繋がりて、進歩を生じ、発達を来たし行くは、是れ即ち、真正の調和にして、或点より観察するときは、不調和即ち調和、欠如即ち円満、極言すれば罪悪は人文開展の動機なり。