輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
いきにんぎょう
活人形
泉 鏡花
線上閱讀泉 鏡花《活人形(いきにんぎょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 41,111 字 · 82 頁
遥々我を頼みて来し、その心さえ浅からぬに、蝦夷、松前はともかくも、箱根以東にその様なる怪物を棲せ置きては、我が職務の恥辱なり。いで夏の日の眠気覚しに、泰助が片膚脱ぎて、悪人儕の毒手の裡より、下枝姉妹を救うて取らせむ。証拠を探り得ての上ならでは、渠等を捕縛は成り難し。まず鎌倉に立越えてと、やがて時刻になりしかば、終汽車に乗り込みて、日影ようよう傾く頃、相州鎌倉に到着なし、滑川の辺なる八橋楼に投宿して、他所ながら赤城の様子を聞くに、「妖物屋敷、」「不思議の家、」あるいは「幽霊の棲家、」などと怪しからぬ名を附して、誰ありて知らざる者無し。
病人が雪の下なる家を出でしは、三年前の事とぞ聞く。あるいは救助の遅くして、下枝等は得三のために既に殺されしにあらざるか、遠くもあらぬ東京に住む身にて、かくまでの大事を知らず、今まで棄置きたる不念さよ。もし下枝等の死したらんには、悔いても及ばぬ一世の不覚、我三日月の名折なり。少しも早く探索せむずと雪の下に赴きて、赤城家の門前に佇みつつ云々と呟きたるが、第一回の始まりなり。
この時赤城得三も泰助と同じ終汽車にて、下男を従えて家に帰りつ。