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うみにいくるひとびと

海に生くる人々

葉山 嘉樹

線上閱讀葉山 嘉樹《海に生くる人々(うみにいくるひとびと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 161,305 字 · 321 頁

青空文庫

水夫らは、彼らを、あまりしっかり締めすぎる鎖を、少しゆるくするように、要求する相談の最中であった。

三田子爵は、この汽船会社と、その炭坑との社長だった。彼はその時、何をしていたか、雲の上に隠れてしまって見えなかった。

四二

夜が明けた。風がヒューヒューうなっていた。灰色の空は、どこからともなく、山となく平原となく水平線となく、とけ合ってしまっていた。その間を粉のような灰色の雪が横っ飛びにケシ飛んでいた。だが、大した雪ではなかった。目も、鼻も、あけられないと言う、あの特徴的のやつではなかった。風は、大黒島を代われば必ず、前航海ほどには吹いているだろうとは想像された。

ハッチは、まだその口をあけたままであった。それは粟おこしを食った子供の口の辺に似ていた。デッキじゅうは石炭だらけであった。その各片はデッキの鋳瘤のように、デッキへ堅く凍りついていた。

ボースンはチーフメーツのところへ、その作業の順序を聞きに行った。すぐそのあとからストキ藤原が、清書された要求書を持って続いて行った。小倉は、起きると共に火夫室へ行った。

水夫らは、それはいつもの朝とは何だか大変違った朝のような気がした。