輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

きつねび

狐火

豊島 与志雄

線上閱讀豊島 与志雄《狐火(きつねび)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,594 字 · 11 頁

青空文庫

て、酒肴の馳走をしてくれた。恕み小言を並べられるに違いないと思っていた彼は、張り合いぬけのした気持で、ぼんやり杯を重ねた。

煤けた三尺の仏壇に、小さな新らしい位牌がぽつりと立っていて、豆ランプがぼーっとともっていた。平兵衛は婆さんに云いつけて、豆ランプを消させ仏壇の開扉を閉めさした。そして彼へしきりに酒を勧めながら、町へ行ってる息子にはまだ大勢子供がいるから大事ないとか、いつまでも死んだ子のことを考えるには及ばないとか、お前さんに罪があろうとはこれんばかしも思ってやしないとか、お前さんは立派な申立をしてくれて有難いとか、そんなことをのべつに饒舌り続けた。そして彼の顔色を窺っては、云い直したり口籠ったりした。婆さんも室の隅っこに控えていて、恐る恐る彼の方を見ていた。じ……じ……じ……とかすかな音を立ててるランプの光が薄暗くて、しいんとした夜だった。表の街道には人通りも絶えていた。

「わし達のことを悪く思ってくれるでねえよ、なあ。」

「何で悪く思うもんか。ははは……。」

突然の彼の笑い声に、老人達はぎくりとしたように身を引いた。息をつめて眼ばかり光っていた。