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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 174,521 字 · 344 頁
学童の次には女、子供らしいから、そのときになっては、もうあすこも駄目だったかもしれません。早速一ヵ月分送っておきました。約束ちがいが生じないために。やっぱりちゃんと移動申告もしてうつります。非常配給のこともありますから。感情上も、あいまいのような印象を与えるのはよくないから。
八月に入り(七月下旬から)若い友達の良人たち殆ど次々に出征しました。奥さんは大抵一人から三人の子もちでね、大汗をかいてその仕度見送りと働くのよ。なかなかこたえる光景です、三十六七歳の良人たちです。なかには丁度企業整備にあたって失職中の人もあります。収入がないまま出てゆくのですからその気持たるや。文芸のひとね雑誌送ってくれていた、あの人もゆき、改造が閉鎖ですから(命令で)その苦しい方の組でした。細君がこれからやってゆくの。日本評論の人もゆきました。もう一年分継続するよう計らっておいたとはがきくれて、もうそのときはいなくなったのよ。戦争の後段に入って出てゆく人々の見送りは何と申しましょう。「歓呼の声に送られて」と旗を振って出た初め頃より沈痛であり、国民軍という感がひとしおです。