輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ことのそらね

琴のそら音

夏目 漱石

線上閱讀夏目 漱石《琴のそら音(ことのそらね)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 20,985 字 · 42 頁

青空文庫

要するにそう云う事は理論上あり得るんだね」余のごとき頭脳不透明なるものは理窟を承わるより結論だけ呑み込んで置く方が簡便である。

「ああ、つまりそこへ帰着するのさ。それにこの本にも例が沢山あるがね、その内でロード・ブローアムの見た幽霊などは今の話しとまるで同じ場合に属するものだ。なかなか面白い。君ブローアムは知っているだろう」

「ブローアム? ブローアムたなんだい」

「英国の文学者さ」

「道理で知らんと思った。僕は自慢じゃないが文学者の名なんかシェクスピヤとミルトンとそのほかに二三人しか知らんのだ」

津田君はこんな人間と学問上の議論をするのは無駄だと思ったか「それだから宇野の御嬢さんもよく注意したまいと云う事さ」と話を元へ戻す。

「うん注意はさせるよ。しかし万一の事がありましたらきっと御目に懸りに上りますなんて誓は立てないのだからその方は大丈夫だろう」と洒落て見たが心の中は何となく不愉快であった。時計を出して見ると十一時に近い。これは大変。うちではさぞ婆さんが犬の遠吠を苦にしているだろうと思うと、一刻も早く帰りたくなる。「いずれその内婆さんに近づきになりに行くよ」