輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

せいぜんしんごのこと

生前身後の事

中里 介山

線上閱讀中里 介山《生前身後の事(せいぜんしんごのこと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 41,804 字 · 83 頁

青空文庫

少々混線するが少し前に戻って、余輩の生れた明治十八年という年に、ビクトルユーゴーが死んだのも奇縁と云わば云える、余の生れは四月四日で、ユーゴーの死んだのは五月二十二日だから何かの因縁を結びつけるには相当の時間である、余輩を以て日本の馬琴に比するものはあるが、それは当を失している、余には作家としての系統も師匠も無いが、もし有りとすればトルストイではなくユーゴーを挙げなければならぬ、ユーゴー以来の作家ということが不遜ならば、ユーゴーがわが文学の師ということは云えるかも知れない。

またこの年は、日本で三菱の岩崎弥太郎が死んでいる、弥太郎の弟の弥之助というのは余が本名と同じことだが、これは我輩の父の名が弥十郎という弥の名を取ったものではあるが、一つには余の父が日本一の富豪にあやからせようと思って、岩崎弥之助の名を取ったのである、そうして写真で見ると岩崎弥太郎の顔が如何にも我輩によく似ていると評する者がある、斯ういう因縁から見立てると、我輩はユーゴーほどの人物になり、同時に岩崎ほどの金持にならねば申訳の立たぬ理窟にはなるだろう。

英国のジョンラスキンの死んだ