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こうしゅうちんぶたい

甲州鎮撫隊

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《甲州鎮撫隊(こうしゅうちんぶたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,891 字 · 28 頁

青空文庫

「板垣退助が参謀となり、岩倉具定を総督とし、土州、因州、薩州の兵三千、大砲二十門を引いて、東山道軍と称し、木曾路から諏訪へ這入り、甲府を襲い、甲府城代佐藤駿河守殿を征め、甲府城を乗取ろうとしているのじゃ。そこで我々新選組が、甲州鎮撫隊と名を改め、正式に幕府から任命され、駿河守殿を援け、甲府城を守る事になり、不日出発する事になったのじゃが……」

と、色浅黒く、眼小さく鋭く、口一倍大きく、少い髪を総髪に結んでいる勇は、部屋の半分以上も射込んでいる陽に、白袴、黒紋付羽織の姿を焙らせながら、一息に云って来たが、俄に口を噤んで、当惑したように総司を見た。

総司は、背後に積重ねてある夜具へ体をもたせかけ、焦心っている眼で、お力が持って来て、まだ瓶にも挿さず、縁側に置いてある椿の花を見たり、舞込んで来た蝶が、欄間の扁額の縁へ止まったのを見たりしていたが、

「先生、勿論、私も従軍するのでしょうな。何時出発なさるのです」

「君も行きたいだろうが、その体ではのう。……それで今度は辛抱して貰うことになっていて、それでわしが説得に来たという次第なのだが……ナニ、戦は今度ばかりでなく、これからもいくらもあるのだし、まして今度は戦は、味方が勝つにきまっておることではあり、だから君のような素晴らしい、剣道の天才の力を藉りずとも……尤、我々