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しらがこぞう

白髪小僧

杉山 萠円

線上閱讀杉山 萠円《白髪小僧(しらがこぞう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,770 字 · 194 頁

青空文庫

この蒲団を取ってくれ。早く。早く」

と叫びましたが、やがて又疲れたと見えてグタリと横になって、ウトウトと眠り初めました。

この様子を見た青眼先生は又もや腰を抜かさんばかりに驚いたらしく思わず――

「ム――ム。悪魔……」

と叫びましたが、有り合う椅子にドッカと腰を下して、眼を閉じ口を一文字に結んでさも口惜しそうに――

「宝蛇だ。宝蛇だ。扨は自分の思い通りであったか」

と独り言を云いました。

傍に居た人々は両親を初め皆、いよいよ不思議な青眼先生の言葉や行いに驚いて、一体これはどうした訳であろうと怪しみました。そうして黙って考え込んでいる青眼先生の、物凄い顔付きを穴の明く程見つめていました。すると青眼先生は間もなく考が付いたと見えまして、眼をパッと開いて――

「よし。覚悟した。私はどうしてもその悪魔の正体を見届けずにはおかぬ」

と申しました。

それから青眼先生は紅木大臣夫婦に、今夜からは自分一人で夜伽をして、悪魔の正体を見届けたいから、何卒自分に任せて下さるようにと熱心に願いました。両親はこの頼もしい青眼先生の言葉を聞きますと、何で否やを申しましょう。直ぐに承知を致しまして、青眼先生を只一人この室に残して引き取りましたが、なお念のため家の周囲には、力の強い勇気のある家来を大勢配って、油断なく見張らせるようにしました