輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

線上閱讀本庄 陸男《石狩川(いしかりがわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 253,535 字 · 506 頁

青空文庫

やがて老いて、そして跡目のことも考えねばならなかった。だが、そのとき吹き荒れたあらしの激しさは、足許を崩し、土台を埋没してしまった。時代の移り変りは、古い人間をそれだけ深く動顛させた。養子縁組どころの騒ぎでなかった。個人の事情は消えてしまって、家中は一統に、生きるか死ぬかの進退を即刻定めねばならなかったのだ。

――どうやら生きて行けそうな気がした。戸田老人はぷッと煙管を吹いて吸い殻を岩のうえに転がし、二服目をつめこみながら訊ねた。

「高倉どのはお気の毒なことをしたなア――おぬしもこれからが大変だ、舎弟は幾つになられた?」

祐吉はただうなずいていたが、その言葉は彼の耳を外れてどこかに消えて行った。彼は川っぷちの平べったい石に見惚れていたのだ。日向に白く輝いて、上にはとぐろを巻いた青大将が温っていた。

「十四かな? 五かな?」

「はア?――」

こツんと戸田老人は煙管をたたいた。その音に初めて気づいたように蛇は、鱗に包まれた鎌首をもたげた。小さなまるい眼で高倉祐吉の顔をのぞきこみ、口をあけないで赤い舌をちろちろと動かしていた。

「しッ――」と彼は土を踏みつけた。