輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かていしゅうかんのおしえをろんず

福沢諭吉家族論集

福沢 諭吉

線上閱讀福沢 諭吉《福沢諭吉家族論集(かていしゅうかんのおしえをろんず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,942 字 · 66 頁

青空文庫

寺の僧侶が毎朝早起、経を誦し粗衣粗食して寒暑の苦しみをも憚らざれば、その事は直ちに世の利害に関係せざるも、本人の精神は、ただその艱苦に当たるのみを以て凡俗を目下に見下すの気位を生ずべし。天下の人皆財を貪るその中に居て独り寡慾なるが如き、詐偽の行わるる社会に独り正直なるが如き、軽薄無情の浮世に独り深切なるが如き、いずれも皆抜群の嗜みにして、自信自重の元素たらざるはなし。如何となれば、書生の勉強、僧侶の眠食は身体の苦痛にして、寡慾、正直、深切の如きは精神の忍耐、即ち一方よりいえばその苦痛なればなり。

されば私徳を大切にするその中についても、両性の交際を厳にして徹頭徹尾潔清の節を守り、俯仰天地に愧ずることなからんとするには、人生甚だ長くしてその間に千種万様の事情あるにもかかわらず、自ら血気を抑えて時としては人の顔色をも犯し、世を挙って皆酔うの最中、独り自ら醒め、独行勇進して左右を顧みざることなれば、随分容易なる脩業にあらず。即ち木石ならざる人生の難業ともいうべきものにして、既にこの業を脩めて顧みて凡俗世界を見れば、腐敗の空気充満して醜に堪えず。無知無徳の下等社会はともかくも、上流の富貴または学者と称する部分においても、言うに忍びざるもの多し。