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がくもんのどくりつ
福沢諭吉教育論集
福沢 諭吉
線上閱讀福沢 諭吉《福沢諭吉教育論集(がくもんのどくりつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 97,278 字 · 197 頁
経世の学、また講究すべし
ある人いわく、慶応義塾の学則を一見し、その学風を伝聞しても、初学の輩はもっぱら物理学を教うるとのこと、我が輩のもっとも賛誉するところなれども、学生の年ようやく長じて、その上級に達する者へは、哲学・法学の大意、または政治・経済の書をも研究せしむるという。
そもそも義塾の生徒、その年長ずるというも、二十歳前後にして、二十五歳以上の者は稀なるべし。概してこれを弱冠の年齢といわざるをえず。たとい天稟の才あるも、社会人事の経験に乏しきは、むろんにして、いわば無勘弁の少年と評するも不当に非ざるべし。この少年をして政治・経済の書を読ましむるは危険に非ずや。政治・経済、もとよりその学を非なりというに非ざれども、これを読みて世の安寧を助くると、これを妨ぐるとは、その人に存するのみ。
余輩の所見にては、弱冠の生徒にしてこれらの学につくは、なお早しといわざるをえず。その危険は小児をして利刀を弄せしむるに異ならざるべし。いわんや近来は世上に政談流行して、物論はなはだ喧しき時節なるにおいてをや。人の子を教うるの学塾にして、かえって、これを傷うの憂いなきを期すべからず、云々と。