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かがくろん
科学論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁
* 現代の観念論の殆んど凡てのものは、実在の秩序の代りに、意味の秩序を与えようとする。世界を認識する代りに、世界が有っている意味を解釈しようとするのである。――この点の批判に就いては拙著『日本イデオロギー論』〔前出〕参照。
で単なる意味の世界の解釈でなく、実在する意識と実在する自然との関係になれば、「科学」が与える成果を無視して、如何なる「哲学」的な認識理論も成り立たない。処で、意識は自然の発達過程の或る段階に於て自然の内から発生したのだったが、そこから物と心との、客観と主観との、存在と意識との、対立そのものが、発生したのである。物と心、存在と意識、客観と主観は、単にいきなり二つ並んでいるのでもなければ、いたものでもなく、又単に論理的な仮定などとして想定される対立でもない。両者の関係それ自身が、自然的秩序に於て、宇宙時間の内に、発生した処の一関係なのだ。
さてこうしてお互いの対立を発生せしめられた存在(物・客体的実在)と意識(心・主観)とであるから、意識ある自然が他の自然界から分裂するその分岐点にまで仮に時間的に溯ったとすれば、そこには両者の直接な実在的な同一が横たわっていた筈だったが、処が人間が生まれるのは、すでに存在と意識とが分裂対立して了った後なのだから、この直接な同一は、現実には実在的なものとして