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くうしゅうそうそうきょく
空襲葬送曲
海野 十三
線上閱讀海野 十三《空襲葬送曲(くうしゅうそうそうきょく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 95,012 字 · 189 頁
電信機は、火のように熱して来た。側に立っている通信兵員はシリンダーや、歯車のあたりに、絶えず滑動油を、さしてやるのであった。
「次は北満軍司令部からの、報告であります」有馬参謀長は、本物の別府司令官の前に、直立した。「金沢、字都宮、弘前の各師団より成る北満軍主力は、本日午後四時をもって、興安嶺を突破せり。これより、善通寺支隊と呼応し、海拉爾、満州里方面に進撃せんとす。終り」
別府司令官は、静かに肯いた。
「今一つは、極東軍の報告であります」有馬参謀長は、もう一枚の紙を、とりあげた。「仙台、姫路、竜山各師団よりなる極東軍主力は、国境附近の労農軍を撃破し、本日四時を以てニコリスクを去る十五キロの地点にまで進出せり。目下、彼我の空軍並に機械軍の間に、激烈なる戦闘を交えつつあり。就中、右翼竜山師団は一時苦戦に陥りたるも、左翼仙台師団の急遽救援砲撃により、危機を脱することを得たり。終り」
「労農軍は、いよいよ味なことを、やりよるのう」司令官は、髯のところに、手をやった。
「閣下」と呼んだのは、草津参謀だった。「市川町附近の準備は唯今を以て、完成いたしました。連絡通信の方も、故障なく働作いたします」