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くうかんがいねんのぶんせき

空間概念の分析

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《空間概念の分析(くうかんがいねんのぶんせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 頁

青空文庫

という独特の存在(無論特殊の意味に於ける)を有つ処のものである。例えば自然ではなくして自然という概念――その基体は言葉でしかない――とか、直観ではなくして直観という概念とかのように、それは外見上自己以外の何物かを意味し云い表わすかのように見えながら、実は却ってそれ自身をしか云い表わさないような、もはや概念以外の何物でもない処の、概念という独立の存在を有つ(数学乃至数学的論理学に於ける文字(Charakteristik)はかかる存在の記号に外ならない)。それであるから構成的概念は、それが論理的なる領域に於て構成され、又それが論理的なる領域を構成する点を捉えて、正当に論理的として性格づけられることが出来る。さてこの論理的概念=構成的概念をば、やがて説明される理由によって、概念と呼ぶことをさし当り控えるであろう。

第二の種類の概念は把握的概念と呼ばれることが出来る。把握的概念は構成的概念のように、概念という特殊の存在を云い表わすのではない。そうではなくして常に他の何物かを――概念ならぬ何物かを――意味し、理解せしめ、把握せしめる処の概念である。例えば自然という概念ではなくして云わば自然に関する概念のように、この概念に於ける存在は概念ではなくして――向の構成的概念ではそれが概念であった――正に自然そのものでなけれ