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はんちゅうとしてのくうかんについて
範疇としての空間に就いて
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《範疇としての空間に就いて(はんちゅうとしてのくうかんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 45,453 字 · 89 頁
無論それはその発生が説明されそうに見えたからであるに違いない。心理学者は彼が生理学者や生物学者でない限り恐らく感覚――単純感覚のような――の発生を説明しようと試みはしないであろう。それは説明されそうには見えないから。処で空間表象が説明されそうに見える理由は何処にあるか。複雑であるからである、少くとも単純感覚に較べては複雑であるように見えるからである。というのはより高次のものと考えられるからである。処で低次のものと高次のものとの関係は、少くとも心理現象にあっては低次のものの構成によって高次のものを致すのか、それでなければ高次のものの分析によって低次のものに至るかである。処が向に述べたことによって構成は不可能であった。それ故高次のものの根源性を承認した上でそれの分析によって感覚に至る道だけが残される。即ち空間表象の根源性を承認しその部分或いは要素として例えば触覚を説明するという道だけが残される。もし空間表象も亦単純感覚と同じ直接さに於ける感覚乃至知覚であるとし、それがそれとは異っているが併し常にそれと結び付いている色の感覚の如きものと並べられるならば、両者を常に結び付けている第三のものが丁度今の場合の高次のものである(シュトゥンプフを見よ)。