輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じゅんすいしょうせつろん
純粋小説論
横光 利一
線上閱讀横光 利一《純粋小説論(じゅんすいしょうせつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,519 字 · 24 頁
一例を云えば、ここ三四年来捲き起って来ていた心理の問題にしても、道徳の問題にしても、理智の問題にしても、すべてが智識階級最後の、しかも一番重要な問題ばかりであったのだが、浪曼主義も能動主義も、これらの問題から切り放れて、簡単に進行出来るものなら、それらは茶番にすぎまい。恐らく、今後いくらかの時間をへて必ず起って来るにちがいない真の浪曼主義や能動主義の文学は、心理主義の中から起って来るか、真理主義としての実証主義の中からか、個人道徳の追求の中から起って来るか、理知主義の中から起って来るか、どちらかにちがいあるまいと思うが、それがそうではなくて、ただどうしようもない感傷主義の中から、起って来たかのように見誤られる浪曼主義や、能動主義なら、むしろ消えるがために泡立ち上った前ぶれと見られても、仕方がないのである。わが国に現れた文学運動の最初は、いつもそのような運命に出逢っているのだ。多分、今現れている能動主義も、今後起って来る浪曼主義の運動の中へ、一つに溶け込む運命的な剰余を当然持っていると見られるが、その浪曼主義にしてからが、法則主義への適合と、法則への反抗との、二つに分裂している状態であってみれば、いずれも実証主義への介意から出発した挙動と見ても、さし閊えはないであろう。