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しろうとせいとうほんがまをきずくべからず

素人製陶本窯を築くべからず

北大路 魯山人

線上閱讀北大路 魯山人《素人製陶本窯を築くべからず(しろうとせいとうほんがまをきずくべからず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,919 字 · 25 頁

青空文庫

私は先にもいったことであるが、おそらく各家は自己の指導力によって往古に見るがごとき名作を成し得られると大雑把に考えられたことと察せざるを得ないが、もし果たしてしかりとするならば、これを画の製作に考えを移して、各自の指導力が雲舟、牧谿でなくても三楽を生むか元信を生むか桃山芸術を生むかを反省されたい。私は優れたる芸術、優れたる美術は小さな一人の指導力で生まれるものではないことを断言する。況や個性ある芸術をや。

前山翁はまったく罪のないことをいう人で、窯の仕事などというものは自己の経験からいうとき、一代二代の研究で出来るものではないと、まるで科学の発明でもあるかのように譬えて、自窯の不成功を闇に仄めかされたが、これはテレ隠しというものであろうではないか。

翁は志野の釉が意のごとくゆかない、志野の火色が出ない、黄瀬戸が思うように発色しない。これが成功を見るまでに進めることは一代や二代の研究でゆくものではないと考えられたに違いないと察せられるが、翁が一人や二人の工人を相手に、僅々二年三年の片手間にも足らざる研究でこれを率直に発言させるのは、あまりにも罪がなさすぎるのではないか。