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「くさのしんぺいししゅう」かいせつ
「草野心平詩集」解説
豊島 与志雄
線上閱讀豊島 与志雄《「草野心平詩集」解説(「くさのしんぺいししゅう」かいせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,303 字 · 11 頁
敬愛する先輩として高村光太郎あり、また宮沢賢治あり、彼に兄事する後輩も多く、彼に心酔するファンも多数であるが、然し、日本の詩の系譜から見て、孤立孤高の感を免れない。そしてこれは寧ろ、心平さんにとって名誉なことだ。
知性と感性との渾然たる融合、鮮明なるイメージ、豊潤奔放なる韻律など、心平さんの詩の特長は、そうやたらに存在し得るものではない。
それからまた、心平さんのこれまでの詩業を通覧しても、特殊なものがある。たいていの詩人には、その詩集を以て名づけられる何時代というのがあるものだが、心平さんにはそのようなものは一向ない。例えば、その詩集を取ってきて、「母岩」時代とか、「大白道」時代とか、「日本沙漠」時代とか、そういうことを言ったならば、おかしいだろう。ばかりでなく、「蛙」の詩や「富士山」の詩は、十数年に亘って幾つとなく書き続けられたものである。恐らく今後もまだ続けられるだろう。
そこで、実は、本書を編纂するに当って、私はちと迷った。各詩集の名前を持ち出して、それに収められてる作品を並べる方法は、意義乏しいように思われたのである。考えた揚句、勝手な方法を用いた。