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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

線上閱讀海野 十三《赤外線男(せきがいせんおとこ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 38,889 字 · 78 頁

青空文庫

「じゃいい。行ってみましょう」

呑気千万にも帆村は、ダリアを引張って、警官の射的室へ連れて来た。そこは矢場のように細長い室だが、手前の方に、拳銃を並べてある高い台があって、遥か向うの壁には、大きな掛図のような的がかかっていた。その的というのは、白い紙の上に、水珠を寄せたように、茶椀ほどの大きさの、青だの、赤だの、黄だの円が、べた一面に描いてあって、その上に5とか3とかいう点数が記してあった。

「僕やってみましょうか」帆村は気軽に拳銃をとって、覘いを定めると、ドーンと一発やった。3点と書いた大きな赤円に、小さい穴がプスリと明いた。

「どうです。相当なものでしょう」

そういいながら、彼は次から次へと、あまり点数の多くない色とりどりの円を、撃ちぬいていった。

「今度は、ダリアさん、やってごらんなさい」帆村は拳銃を彼女の方に薦めた。

「エエ――」とダリアは答えたが、「あたし、よすわ」とハッキリ云った。

「そんなことを云わないで、やってごらんなさいな」

「だってあたし……あたし、眼が悪くて駄目なんですわ」

そういってダリアは、カラカラと男のような声で笑った。

まだ時間はあったから、二人は食堂へ行った。