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あかはたじけんのかいこ
赤旗事件の回顧
堺 利彦
線上閱讀堺 利彦《赤旗事件の回顧(あかはたじけんのかいこ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,652 字 · 12 頁
理由はないと考えていた。それでわたしはよくヂーツゲン(ディーツゲン)の言葉を引用して、社会主義と無政府主義の差異をできるだけ少なくすることに努め、社会主義はどこまでも無政府主義を包容していくべきだと考えていた。当時、直接行動派の元気な青年の中には、堺のおやじをなぐってしまえなどという者もあったそうだが、実際上、多くの人たちは社会主義と無政府主義の合いの子であった。山川君などもよほどヂーツゲン張りで、裁判所で「社会主義か無政府主義か」と聞かれた時、「もし無政府主義が社会主義と別のものであるなら、自分は無政府主義者ではないが、自分は社会主義と無政府主義とを同じものと信じているから、その意味において無政府主義者と言われてもかまわない」と言ったような答えをしたかと覚えている。
そこで再び赤旗事件当日のことに立ちもどる。わたしは山川君とふたり、錦町の警察に連れて行かれてみると、そこの留置場にはすでに大杉、荒畑、森岡、百瀬、村木、宇都宮、佐藤などの猛者が来ており、外に神川、管野、小暮、大須賀などの婦人連も来ていた。留置場は三室あって、それが廊下を中心にして向かい合っていた。