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いあいしゅう
遺愛集
窪田 空穂
線上閱讀窪田 空穂《遺愛集(いあいしゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,231 字 · 7 頁
その作を読みはじめると、心惹かれる何物かがあって、おのずから関心をもたされるからであろう。これは短歌形式そのものの魅力も手伝ってのことと思われる。
この趨勢は将来もつづいてゆくことであろう。島秋人の「遺愛集」は、その意味で将来にも生き、秋人の生命もその作をとおして息づきゆくことと信じられる。
私は先年、宗教雑誌「大法輪」に依頼され、死刑囚島秋人の歌ともいうべき一文を発表したことがあった。その文中に死刑囚ということに触れての随想を加えた。私は秋人君に面接したことはなく、その作歌をとおして勘で想像するだけの感想であった。それは現在にもつづいているので、ここに書き添える。
私には一つの信念となっているものがある。それは人が幼少のころ、漠然としたものながら、第一印象として、世間というものはこうした物だ、これが当たり前だとして受け入れた印象は、生涯を通じて変わらないものだということである。その力は強く、運命的なものである。
秋人君は幼少のころは、よほど我がまま、気ままに育てられて、それが性格的になったとみえる。少年期、青年期に入ると、それが正直な、生一本な、怒り易い性分となったとみえるが、根は気が弱くて、かっとなると、何をするか自分でもわからないような男になったのではないか。