輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

じゃしゅうもん

邪宗門

芥川 竜之介

線上閱讀芥川 竜之介《邪宗門(じゃしゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 40,184 字 · 79 頁

青空文庫

たほどでございます。でございますから、御家の集にも、若殿様の秀句や名歌が、今に沢山残って居りますが、中でも世上に評判が高かったのは、あの良秀が五趣生死の図を描いた竜蓋寺の仏事の節、二人の唐人の問答を御聞きになって、御詠みになった歌でございましょう。これはその時磬の模様に、八葉の蓮華を挟んで二羽の孔雀が鋳つけてあったのを、その唐人たちが眺めながら、「捨身惜花思」と云う一人の声の下から、もう一人が「打不立有鳥」と答えました――その意味合いが解せないので、そこに居合わせた人々が、とかくの詮議立てをして居りますと、それを御聞きになった若殿様が、御持ちになった扇の裏へさらさらと美しく書き流して、その人々のいる中へ御遣しになった歌でございます。

身をすてて花を惜しやと思ふらむ打てども

立たぬ鳥もありけり

三

大殿様と若殿様とは、かように万事がかけ離れていらっしゃいましたから、それだけまた御二方の御仲にも、そぐわない所があったようでございます。これにも世間にはとかくの噂がございまして、中には御親子で、同じ宮腹の女房を御争いになったからだなどと、申すものもございますが、元よりそのような莫迦げた事があろう筈はございません。