輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
きょうしゅうのしじん よさぶそん
郷愁の詩人 与謝蕪村
萩原 朔太郎
線上閱讀萩原 朔太郎《郷愁の詩人 与謝蕪村(きょうしゅうのしじん よさぶそん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 39,038 字 · 78 頁
魚臭き村に出けり夏木立
飛蟻とぶや富士の裾野の小家より
魚臭き村に出けり夏木立
旅中の実咏である。青葉の茂った夏木立の街道を通って来ると、魚くさい臭いのする、小さな村に出たというのである。家々の軒先に、魚の干物でも乾してあるのだろう。小さな、平凡な、退屈な村であって、しかも何となく懐かしく、記憶の藤棚の日蔭の下で、永く夢みるような村である。
飛蟻とぶや富士の裾野の小家より
広茫たる平原の向うに、地平をぬいて富士が見える。その山麓の小家の周囲を、夏の羽蟻が飛んでるのである。高原地方のアトモスフィアを、これほど鮮明に、印象強く、しかもパノラマ的展望で書いた俳句は外にない。この表現効果の主要点は、羽蟻という小動物。高原地方や山麓の焼土に多く生棲していて、特に夏の日中に飛翔する小虫を捉えた着眼点にある。即ち読者は、羽蟻という言葉によって、そうした高原地方の、夏の日中の印象を与えられてしまうのである。次にその飛翔している空を通して、遠望に富士を描き出しているので、山麓の小屋と関聯して、平原一帯の風物が浮びあがって来るのである。蕪村はこの構成を絵から学んだ。しかし羽蟻は絵に描けない。絵の方では、この主題を空気の色彩やトーンで現すのだろう。