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ぶくぶくながながひのめこぞう
鈴木三重吉童話集
鈴木 三重吉
線上閱讀鈴木 三重吉《鈴木三重吉童話集(ぶくぶくながながひのめこぞう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 58,287 字 · 119 頁
「何だ。」と肉屋は、すっぽかされたような気がしました。しかし、あんなにおれになついて、一日中番をしていたくらいだから、夜になったらまたかえって来るかも知れないと思いながら、それとはなしにまっていましたが、夜おそくなっても、犬はそれなりとうとうかえって来ませんでした。
「やっぱりのら犬はのら犬だ。一ぺんでいっちまやがった。」と、肉屋は寝がけに一人ごとを言いました。
ところが、あくる朝、店のものが戸をあけますと、犬は、もうとくから外へ来てまちうけていたように、ついと店へはいって、うれしそうに尾をふって肉屋のひざにとびつきました。
「よし/\/\。分ったよ/\。」と肉屋は犬の両前足をにぎって、外のたたきの方へつれていきました。犬はそれからまた一日中、店先にいて、一生けんめいに番をしました。肉屋は夕方になると頭をなでて、きのうのとおりに、大きな肉のきれをやりました。ところが犬は、やはりそれを食べないで、口にくわえたまま、またどこかへいってしまいました。そしてあくる朝はまたちゃんと出て来て、店の番をしました。
とうとう一週間たちましたが、犬は毎日同じように、もらった肉を食べないでもっていきます。