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ぶくぶくながながひのめこぞう

鈴木三重吉童話集

鈴木 三重吉

線上閱讀鈴木 三重吉《鈴木三重吉童話集(ぶくぶくながながひのめこぞう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 58,287 字 · 119 頁

青空文庫

」と、その棒が言いました。

「一たいおまえさんは何商ばいです。」と王子は聞きました。

「私には商ばいはありません。ただ人の出来ないことが、たった一つ出来るだけでございます。私の名前は長々と申します。私がちょいと、こう爪立ちをしますと、すうッと天まで手がとどきます。それから一と足で一里さきまでまたげます。このとおりです。」

棒はこう言うが早いか、たちまちするするとからだをのばして、おやッという間に、もう高い高い雲の中へ頭をつっこんでしまいました。そして、ひょい/\/\と五足六足歩いたと思いますともう五、六里向うへとんでいました。それからまたひょい/\/\と、またたく間に目の前へかえって来ました。王子は、

「いや、これは便利な男がいたものだ。」と、すっかりかんしんして、

「これから私のお供になってくれないか。」と言いました。

「へいへい、それはねがってもない幸でございます。」と、棒は大喜びで、すぐに家来になりました。王子は二人をつれて、またどんどんいきました。そして間もなく、ある大きな森の中へ来ました。

するとそこに、だれだか一人の男がいて、ぐるりの大きな木を片ッぱしからひきぬいては、どんどんつみ上げていました。