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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
小林君は、しのび足でそこへ近より、ドアのすきまに目をあてて、中をのぞいて見ました。
それは、りっぱな広い部屋でした。部屋のかざりつけが、みんな金色にピカピカ光っているのです。てんじょうからは、宝石をちりばめたような、ガラス玉のかざりのある、シャンデリヤがさがって、それに、十数本のローソクがもえています。その光が、無数のガラス玉を通して、キラキラかがやいているのです。
部屋のまんなかには、まっかなビロードをはった、でっかい安楽いすがすえてあって、そこに、ふしぎな人物がこしかけていました。それは、見おぼえのある「のぞきじいさん」でした。このお話のはじめに小林君に、のぞきカラクリで、鉄塔王国のけしきを見せてくれた、あの魔法つかいのようなじいさんでした。頭の毛はまっ白で、胸までたれたフサフサとした白ひげのある、あのじいさんが、やっぱり、はでな、しまの洋服を着て、そのりっぱないすにこしかけていたのです。
いすのまえの、まっかなじゅうたんの上に、二ひきの巨大なカブトムシが、よこたわっていました。一ぴきは、人間のおとなより大きいやつで、それはグッタリと、寝そべっているように見えました。