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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
そして、顔を出してみろ。」
また、むちがとびました。しかし、列をはなれた十二号のカブトムシは、じっとしたまま、身動きもしません。
「いよいよおかしいぞ。きさま、だれかにかわってもらったな。だれだ、この子どもの身がわりになったやつは。さあ、出てこい。顔をみせろ。出ないと……。」
ピシリーッ、二度三度、むちが背中にとびました。それでも、十二号は、ごうじょうにだまりかえっています。そこにうずくまったまま、てこでも動かないというかっこうです。
そのときです。部屋の外の廊下の方から、ただならぬもの音が、近づいてきました。
「さあ、こっちへこい。きさま、けしからんやつだ。ベッドの下なんかにかくれて、訓練をなまけやがって、……閣下、きのうはいった十二号の新兵が、ベッドの下にかくれているのを見つけて、ひっぱってきました。」
賢二少年が、ふたりのあらくれ男に、両手をとられて、部屋の入口にあらわれました。ふたりの男は、じいさんのおもだった子分なのでしょう。ジャンパーを着た、人相のわるいやつです。これがこの王国の「将校」なのかもしれません。
「うーん、やっぱりそうだったか。