輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
その顔に、大きなくぼんだ目がふたつ、海底のうすやみの中でも、ギラギラ光っていました。口は耳までさけていて、するどい牙がはえていました。その怪物は、ふとい鉄の棒のような両手で、「こちらへおいで。」というような、手まねきをしていましたが、その鉄のゆびのさきには、ワシのようなするどいツメがはえていました。胴体もしっぽも鉄でできているらしく、背中からしっぽにかけて、鳥のトサカのような、動物のタテガミのような、とんがったギザギザのものが、ずっと、つづいていました。人間とワニとのあいの子で、しかもそのからだが鉄でできているという、なんともいえない、いやらしい怪物でした。
ふたりの潜水夫は、生きたここちもなく、船倉のやぶれ穴から、外へにげだすと、かぶとの中の電話で、
「たいへんだ。はやく、引きあげてくれ!」
と、作業船によびかけるのでした。
ふたりの潜水夫が作業船に引きあげられ、海底の怪物のはなしをしますと、それから大さわぎになって、あくる日は、海上自衛隊まで出動して、海底の大捜索がはじめられたのですが、沈没船の中をいくらさがしても、怪物はふたたび、姿をみせませんでした。