輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁

青空文庫

人どおりもない、こんなさびしい町かどで、なにをしているのだろうと、小林君は、おもわず立ちどまって、そのみょうなじいさんの顔をながめました。

「ハハハ……、おいでなすったね。わしは、さっきから、きみのくるのを待っていたんだよ。」

じいさんは、歯のぬけた口を大きくひらいて、顔じゅうを、しわだらけにして笑いました。

「ぼくを、待ってたって? 人ちがいじゃありませんか。ぼくは、おじいさんを見たことがありませんよ。」

小林君が、びっくりして、いいますと、じいさんは、まじめな顔になって、

「いや、人ちがいじゃない。きみに見せたいものがあるんだ。この箱は、なんだか知っているかね……。知るまい。いまから三十年も四十年もまえの子どもたちが、よろこんで見たものだ。のぞきカラクリといってね。まあ、いまの紙しばいみたいなものだが、ほら、そこに、丸い穴があいているだろう。その穴から、のぞくのだ。そうすると、おもしろいけしきが見える。穴にはレンズがはめてあるから、なかのけしきが、まるで、ほんとうのけしきのように、大きく見えるのだよ。さあ、のぞいてごらん。」

小林君は、昔のぞきカラクリというものがあったことを、きいていました。