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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
ガラガラとロープがまきあげられます。
やがて、五人の潜水夫は、ほうほうのていで、ふなばたにはいあがって来ました。そしてカブトをぬがせてもらうと、海底のおそろしいありさまを、くわしく報告するのでした。
いっぽう、みかたの潜航艇は、ハヤブサ丸から無電の命令をうけて、すぐさま、潜水夫のもぐっている場所へ、いそぎました。
そこへついたときには、ちょうど、八ぴきの鉄の人魚が海底におりたところでした。敵の魚形艇は、はやくも、こちらの潜航艇に気づいて、いきなり逃げだしました。
ギラギラひかる二つ目玉の怪魚と、それを追う三つ目玉の潜航艇、両方とも、全速力で、海の底を走るのです。海底のさかなどもは、時ならぬ巨大な怪物の襲来にあわてふためいて、逃げまどう。それが二つの潜航艇のヘッドライトにてらされて、金色に、銀色に、チラチラと、美しくひらめくのです。
二つの艇のあいだは、五十メートルほど、へだたっていました。にげる魚形艇は、みさきの海岸の方へ、まっしぐらに走っていたのですが、もうすこしで、海岸にとどきそうになったところで、ふっと、その姿が見えなくなってしまいました。