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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
部下の人魚どもが、にわかに首領にそむくとは、いったい、どうしたわけなのでしょう。
すると、そのとき、またしても、ふしぎなことがおこりました。
「ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャ……。」と笑っていた怪獣の声が、とつぜん、「ワハハハハ……。」という人間の声にかわったのです。八ぴきの人魚が、人間のように笑いだしたのです。洞窟もゆれるばかりの、おそろしい笑い声でした。
それから、ガチャンガチャンというやかましい音がしたかとおもうと、人魚どもの腹のところが、二つにわれて、その中から、はだかの人間がとび出してきました。
「ワハハハ……、どうだ、おどろいたか。おれたちは、きみの部下じゃないぞ。ハヤブサ丸からやってきた、八人の勇士だ。」
鉄の人魚の中から、まっさきにとび出した、ひとりの若ものが、どなりつけました。なるほど部下ではありません。八人が八人とも、まったく見しらぬ人間ばかりです。それを見ると、ふくめんの首領は、あっと立ちすくんで、口をきく力もなくなってしまいました。
「アハハハ……、びっくりしているな。鉄の人魚なんて、おもちゃみたいなもんだ。鉄板でこんな形をつくって、中に酸素のボンベが三本もとりつけてある。