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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁

青空文庫

巨人と怪人

すると、そのうしろに人ひとり、やっと通れるほどの穴がひらいていたのです。

「はやく、ここへはいれ。そして、岩をもとのとおりにしておくんだ。そうすれば、だれも気がつきやしない。おれたちはたすかるのだ。」

ふたりは、その穴の中にはいり苦心をして、岩をもとの場所にもどして、ふたをしてしまいました。

巨人と怪人

「この穴は、おくが深いし、いくつも枝道がある。もうだいじょうぶだ。けっして、見つかる心配はない。」

ふくめんの首領は、岩あなを、おくのほうへ、歩きながら、じしんありげに、いうのでした。

「だが、ふしぎですね。陸のほうの出口からは、おまわりが、はいってくるし、鉄の人魚の中には、敵のやつらがはいっているし、魚形潜航艇は、いつのまにか機械がこわれているし、いったいどうしたというのでしょうね。」

うしろから、首領のあとを追いながら、ジャックが声をかけました。

「うん、どうも、みんな、明智小五郎のしわざらしい。あいつが、どうかして、この洞窟を見つけたのだ。そして、いろんなことを、たくらんだのにちがいない。それにしても、わけがわからないのは、賢吉のやつだ。あのおとなしい子どもが、いつのまに、あれほど、すばしっこくなったのか、じつに、ふしぎだ。