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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
「たいへんです。電話が、カブトムシから電話がかかってきました。……こちらへ、つなぎましょうか。」
高橋さんは、それをきくと、おもわず立ちあがりましたが、また、こしかけて、
「うん、こちらへ、つないでくれ。」
と、卓上電話の受話器をとりあげました。
「もしもし、きみはだれだね。……うん、わしは賢二の父の高橋太一郎だ。」
「おれはカブトムシだよ。わかるかね。ウフフフフ……。おい、高橋さん、さっそくだが、とりひきの相談だ。賢二君と、このまま一生わかれてしまうか、一千万円か、どちらかだ。きみの身分で、一千万円はたいした金額じゃない。かわいい賢二君を買いもどしたらどうだね。」
「わしは、いま手もとに、そんな大金はない。」
「あした一日でできるだろう。きみが、銀行にどれほど預金があるか、株券をどれほど持っているか、おれはちゃんとしらべているのだ。あすの夕方までに一千万円をつくるのはわけはない。」
「賢二はいま、どこにいるのだ。」
「東京にいる。おれは手あらいことはしないから、心配しないでもよろしい。しかし、身のしろ金を持ってこなければ、きみはかわいい賢二君と、一生あうことができなくなるのだ。