輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ようきなきゃく

陽気な客

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《陽気な客(ようきなきゃく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,086 字 · 46 頁

青空文庫

卓子や椅子の並んでいるでこぼこの土間をつき当るとそこに広い階段がある。おれは靴を下駄箱へ入れてその階段を登ったりおりたりしたわけなんだが。

――階段をあがった廊下の左側、つまり表に面した側に編集室があり、それと対して廊下の右側が社長室になっていた。十帖くらいの日本間で、昼間のうちは彼はそこで社長事務をとり……たいがいは留守であるが、……夜はそこを寝室に使っていた。夫婦の居間は階下の奥にあって、妻君はそっちに寝る習慣であるらしい。社長はそれがお互いを尊重する文化的な寝方であり、同時に倦怠の生ずるのをふせぐ合理的な手段だというふうに自慢していたもんだった。それは一面では真理であるらしい、その後どこかでおれもそんな記事を読んだことがあるようにも思うんだが、しかしそれはそれとして、妻君はその方法について全面的には賛成ではなかったようだった。

――話はやっぱりその点に触れておかなければならないんだが、つまり社長と妻君の関係なんだけれども。……妻君というのは四十二三になる大女で、容積と重量ではあらまし社長の倍くらいはあった。額のぬけあがった、とがった頬骨の、口の大きな、眼のぎらぎらした、なんともいやらしい狐のような顔で、人間の貪欲と無恥と酷薄をひとつに集約したようないやらしいヒステリイ女だった。