輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ゆきのやどり
雪の宿り
神西 清
線上閱讀神西 清《雪の宿り(ゆきのやどり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,995 字 · 51 頁
成程あまり感服のできる将軍ではない。畏くも主上は満城紅緑為誰肥と諷諫せられた。それも三日坊主で聞き流した。横川景三殿の弟子分の細川殿も早く享徳の頃から『君慎』とかいう書を公方に上って、『君行跡悪しければ民順はず』などと口を酸くした。それもどこ吹く風と聞き流した。俺は相国寺の焼ける時ちょっと驚いたのだが、あの乱戦と猛火が塀一つ向うで熾っている中を、折角はじめた酒宴を邪魔するなと云って遂に杯を離さず坐り通したそうだ。あれは生易しいことで救える男ではない。政治なんぞで成仏できる男ではない。まだまだ命のある限り馬鹿の限りを尽すだろうが、ひょっとするとこの世で一番長もちのするものが、あの男の乱行沙汰の中から生れ出るかも知れん。……
「そこで近頃はやりの下尅上はどうだ。これこそ腐れた政治を清める大妙薬だ。俺もしんからそう思う。自由だ、元気だ、溌剌としておる。障子を明け放して風を入れるような爽かさだ。俺は近ごろ足軽というものの髯づらを眺めていて恍惚とすることがある。あの無智な力の美しさはどうだ。宗湛もよい蛇足もよい。だが足軽の顔を御所の襖絵に描く絵師の一人や二人は出てもよかろう。