輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

れいこんだいじゅうごうのひみつ

霊魂第十号の秘密

海野 十三

線上閱讀海野 十三《霊魂第十号の秘密(れいこんだいじゅうごうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,100 字 · 86 頁

青空文庫

すると、その男の頭のてっぺんのすぐ上に、ぼーッとうす赤い光の輪が見えだした。ふしぎなことである。隆夫のたましいは、まわるのをやめて、それを注視した。

ふしぎなことは、つづいた。こんどは男の上半身の影が二重になったと見えたが、その一つが動き出して、ふわりと上に浮いた。それはシャボン玉を夕暗の中にすかしてみたように、全体がすきとおり、そして輪廓だけがやっと見えるか見えないかのものであり、形は海坊主のように、丸味をおびて凸凹した頭部とおぼしきものと、両肩に相当する部分があり、それから下はだらりとして長く裾をひいていた。また、頭部には二つ並んだ目のようなものがあって、それが別々になって、よく動いた。しかしその目のようなものは、卵をたてに立てたような形をし、そしてねずみ色だった。

「おお、隆夫か。どうしたんだ、お前は」

と、そのあやしい海坊主はいって、隆夫のたましいの方へ、ゆらゆらと寄ってきた。

「あ、やっぱり、お父さんでしたか」

隆夫のたましいは、海坊主みたいなものが、父親治明博士のたましいであることに気がついた。

ああ、なんというふしぎなめぐりあいであろう。