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ろはんせんせいとかがく

露伴先生と科学

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《露伴先生と科学(ろはんせんせいとかがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,198 字 · 15 頁

青空文庫

「古の人、地下に霊力あるを思はざるを得ず」示即ち社朮を地祇として「本に報い始に酬いるの情」を現わした。「人の此情の美より神祇を得るに至って人遂に禽獣たるを免れ、文明漸く積発して、天地に参画するに及ぶ。人と禽獣との異なる、ただ其の祖先に「申」「示」を有すると有せざるとに在り」と先生はいわれる。文字の学も此処まで達すると、最も純粋な形での自然科学の境地と著しく近いものになるのではなかろうか。

この日の先生はまだ随分元気であった。宣徳の羊脳紙は今日までも新品のようであるという話、麒麟をジラフに当てるのは間違っている話、化石時代のもの例えば恐龍などに龍という字を用いてはいけないという話など、三時間以上も上機嫌で話をされた。その間に質問が二つばかり出た。一つは盛夏氷を得る法であって、何かの容器に熱い湯を入れて、それを深い井戸に落すかどうかして、急に冷やすと氷が出来るという話が、支那の古書にあるがそれは本当だろうかというのである。今一つは白絹で銀の表面をこすると、何とかの色が出るというのであったが、くわしいことは忘れてしまった。もちろん即答は出来なかった。先生は氷の方に興味があったらしく、その後小林君から先生が答を待っておられるらしいという話をきいたが、そのままになってしまって、申し訳ないことをした。