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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
線上閱讀織田 作之助《青春の逆説(せいしゅんのぎゃくせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,593 字 · 325 頁
そのあとから提出した答案は一束に没籠にほうり込まれてしまったのだ。どんなに良く出来た答案でも、永い時間掛って書くようなのは、新聞記者としては失格だという編輯長の意見だった。新聞記者の第一条件は、文章が早く書けるということ、しんねりむっつり文章に凝るような者やスロモーは駄目だというわけだった。
ところで、その十人の答案は大半出来がわるかった。編輯長は答案を調べながら屡※(二の字点、1-2-22)吹きだした。編輯次長はわざわざ編輯長の部屋へ呼ばれた。
「傑作があるぜ、これどないや。Lumpen(ルンペン)を合金ペンと訳しとるねんや」
「だいぶ考えよったですな」
「まだある。やっぱり同じ男や。Platon(プラトン)はインクの名前やいうとるねや」
「文房具で流したところは、なかなか凝ってますな。まだありませんか。傑作は――」
「室内楽を麻雀やぬかしとる」
「こら良え。なるほど麻雀やったら、部屋のなかで鳴りますな」
「部屋の中の楽しみやと考えよったのやろ」
「A la mode(アラモード)に傑作がありまっしゃろ」
「あるぜ。献立表というのがある。あ、そう、そう、これはどないや。