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くびちょうだい
首頂戴
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《首頂戴(くびちょうだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,756 字 · 20 頁
一
サラサラサラと茶筌の音、トロリと泡立った緑の茶、茶碗も素晴らしい逸品である。それを支えた指の白さ! と、茶碗が下へ置かれた。
茶を立てたのは一人の美女、立兵庫にお裲襠、帯を胸元に結んでいる。凛と品のある花魁である。
むかいあっているのは一人の乞食、ひどい襤褸を纏っている。だが何んと顔は立派なんだろう! ムッと高い鼻、ギュッと締まった口、眼に一脈の熱気がある。年輩は二十七、八らしい。
茶碗を取り上げるとキューッとしごき、三口半に飲んで作法通り、しずかに膝の先へ押しやった。
茶釜がシンシンと音立てている。香爐から煙が立っている。だがその上を蔽うているのは、莚張りの蒲鉾小屋、随分穢い、雨露にうたれたのだ。
春三月、白昼である。
「ここへ住んで一月になる、大分評判も高まったらしい」こういったのはその乞食。
「其方にも再々厄介になった」
「よい保養を致しました。妾こそご厄介になりました」こういったのは花魁である。
「保養か、成ほど、そういえるな。いや全くいい景色だ。菜の花、桜、雲雀の唄、街道を通る馬や駕籠、だがこの景色とも別れなければなるまい」
「あの然うして妾とも」