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めいせつじじょでん

鳴雪自叙伝

内藤 鳴雪

線上閱讀内藤 鳴雪《鳴雪自叙伝(めいせつじじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,693 字 · 377 頁

青空文庫

この人は最も詩才に富んでかつて桜を詠じたものに『薄命能延旬日命納言姓氏冒斯花、云云』の七律を作って同塾でも称賛を得たそうだ。しかるに輓近琵琶歌にこの詩を入れて作者は新井白石だといっている。これは白石の雪の詩の七律と間違ったもので、その体裁が全く同様なからである。尤も矢沢の桜の詩も無論それに倣ったには相違ない。

新年早々東京では旧幕府の諸学校を再興されて、漢学専門の昌平塾を昌平学校と称してそれに国学を併せて教授する校舎が出来た。その他以前の開成所を開成学校と称して洋学を教授し、医学所を医学校と称して医学を教授する所となった。そこで水本先生は、昌平学校の一等教授を朝廷から命ぜられて、俄に東京へ行かるることになったので、われわれどもは頗る失望した。尤もその代りとして重野安繹先生が来られたのであるが、やはり水本の方を慕うが上に、東京の見物もしたいという希望もあるので、薩藩人を始め、他の藩々の人もイッソ水本の教授せらるる昌平学校へ行こうということになった。私も山本公用人にこれを相談して許可を受けたから、他の学生と共に東京へ行くことになった。尤も水本先生は少し先へ出発されるので、走り井の茶屋まで一同が送って行ったが、先生に兼て馴染の三本木芸子なども数人送って来て、酒宴が開かれてなかなか賑かであった。