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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《黄金豹/妖人ゴング(おうごんひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,404 字 · 307 頁
」
小林少年のさしむける懐中電灯の、まるい光のなかに、浮きあがっている怪老人の顔は、驚きと恐れに、みにくくゆがんでいます。その表情は、明智の推理が、ことごとく、的中していることを、もの語っていました。
「ところで、もうひとつの密室のなぞが、のこっている。小林君が園田家の書斎に寝ていたときに、あらわれた黄金豹が、どうして消えたかというなぞだ。このなぞは、いっそう、むずかしかった。あのときには、警官がかけつけたわけではないし、宝石商とちがって、おおぜいの人がいるわけでもない。だれかに化けて、逃げだすことは、むずかしいのだ。
この秘密を、発見するためには、密室のなぞのほかに、もっとべつのなぞを、とかなければならなかった。黄金豹には、この犬が化けていた。それから、きみという人間が化けていた。しかし、犬でも人間でもなかったばあいがある。第三のトリックがある。それに気がつかないと、この密室のなぞは、とけないのだ。」
明智はそこで、ことばをきって、しばらくだまっていました。怪老人もだまっています。小林少年もだまっています。暗やみの地下室は、まるで墓場のように、シーンと、しずまりかえっていました。