輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《黄金豹/妖人ゴング(おうごんひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,404 字 · 307 頁
あばよ。」
ゴングは、そういって、さようならというように、手をふってみせました。
すると、部下のあらくれ男は、小林君の手をひっぱって、ドアの外にでました。暗い廊下をひとつまがると、そこのドアをひらいて、小林君を中へつきたおしておいて、パタンとドアをしめ、外からかぎをかけると、そのまま立ちさってしまいました。
その部屋には、電灯がついていないので、まっ暗です。小林君は、万年筆型の懐中電灯を持っていましたが、それをつけるのは危険だと思ったので、手さぐりで壁をつたって、グルッと、部屋をひとまわりしてみました。ここにも、窓というものが、ひとつもありません。この家に住んでいる悪人たちは、太陽の光がこわいので、わざと、窓をつくらなかったのでしょうか。それとも、なにかほかに、わけがあるのでしょうか。
部屋のすみにベッドがおいてあることが、手さぐりでわかりましたので、小林君は、ともかく、その上に寝ころんで、からだを休めました。長い時間トランクの中で、きゅうくつな思いをしていたので、そうしてながながと、寝そべっていると、じつにいい気持です。
「やつらが、ぼくをマユミさんだと思いこんでいるうちに、この家のようすをさぐって、逃げださなければならない。