輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

おうごんひょう

黄金豹/妖人ゴング

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《黄金豹/妖人ゴング(おうごんひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,404 字 · 307 頁

青空文庫

それから夜の十時までは、ずいぶん長い時間でしたが、ときどきかわりあって便所へいくほかは、だれもその部屋を出ませんでした。食事なども、そこへはこばせてたべることにしたのです。

夕がたからは、小林少年と武夫君が、見はりの中にくわわりました。武夫君が学校の帰りに、明智探偵事務所によって、小林君をさそってきたのです。そのとき、事務所には、ちょうど明智探偵もいましたので、小林君は武夫君からきいた話を、明智先生につたえて、なにか相談していました。

「ぼくは、たのまれたわけではないから、きょうはいかないが、きみが、ぼくのかわりになって、てがらをたてるんだね。」

明智先生が、ニコニコしながら、そんなことをいっているのが聞こえました。

そうして、みんなが、わき目もふらず、床下を見つめて、番をしているうちに、やがて夜になり、十時が近づいてきました。

「もう、あと十分ですよ。」

巡査部長が、時計を見ながら、だれにともなくいいました。すると、四人の警官はもとより、園田さんも、社員も、書生も、小林君も、武夫君も、からだが、ひきしまるように感じました。いよいよあと十分なのです。