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くろねことみ

黒猫十三

大倉 燁子

線上閱讀大倉 燁子《黒猫十三(くろねことみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,366 字 · 29 頁

青空文庫

世界を跨にかけた女賊黒猫トミー及びその情夫が、辰馬銀行の金庫から多額の金を奪って逃走した。しかもその案内役は頭取の令息である、という点に多少の疑惑を抱かれているというのだ。

本庄は思わず胴震いした。が、不思議な事ばかりで、どうも腑に落ちなかった。第一××会の首領であるべき辰馬久が捕われないのも変だ。十三が仮に黒猫トミーという女賊であったとしても、宮岡警部はどうしたんだろう。辰馬に会ってみよう。そうだ、彼に会って訊いてみる事だ。

しかし、さすがにアパートに行く気はしなかったので、辰馬銀行に出かける事にした。新聞を見て見舞いに来た、と云えば誰も怪しむまい。

銀行の応接室には見舞客が辰馬久を取巻いて、事件の顛末を聞いているところだった。彼は両足をふんばり、腕を組んで、興奮しきった顔をして、刑事から聞いてきたという話を受け売りしていた。が、本庄の顔を見るといきなり手を握って、

「例の一件から、遂々こんなめに会っちゃったよ」とささやいた。それを××会に関係した事と本庄は早呑込みして、

「どうして君が、――××会の首領なんかになっていたんだ? 僕は全然知らなかったよ」