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のろのろほうだんのきょうい
のろのろ砲弾の驚異
海野 十三
線上閱讀海野 十三《のろのろ砲弾の驚異(のろのろほうだんのきょうい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,247 字 · 19 頁
ロッセ氏は、そういって、ぶるぶると身顫いをすると、急いでグラスを唇のところへ持っていった。
4
私たちが外に出たときは、夜もだいぶん更けて、さすがの南京路も、人影が疎らであった。
二人は、アルコールにほてった頬を夜風に当てながら、別に当てもなく、路のあるままに、ぶらぶら歩いていった。私たちの話題は、やはり金博士と、そして博士よりロッセ氏に与えられた奇怪なる謎々とに執着していた。
それはもう、四五丁も歩いた揚句のことだったと思うが、ロッセ氏は、急に両の手を頭の上にのばし、拳固をこしらえて、まるで夜空に挑みかかるような恰好で、はげしく振り廻しはじめた。たいへん昂奮の様子である。
「おい、ロッセ君。一体、どうしたのか」
「うん。やっぱり、われわれは、金博士に騙されたんだ。あんなばかばかしいことが出来てたまるものか。砲弾が低速で走れば、たちまち落ちるばかりではないか。高速であればこそ、遠いところへも届く」
「それはそうだね」
「あの金博士の意地悪め。僕は、英艦隊を一挙にして撃沈したいため、うまうまと博士の見え透いた悪戯に乗せられてしまったんだ。ちくしょう、ひどいことをしやがる」