輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
インドラのあみ
インドラの網
線上閱讀宮沢 賢治《インドラの網(インドラのあみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,369 字 · 49 頁
弾丸がまた昇って次の雁の胸をつらぬきました。それでもどの雁も、遁げはいたしませんでした。
却って泣き叫びながらも、落ちて来る雁に随いました。
第三の弾丸が昇り、
第四の弾丸がまた昇りました。
六発の弾丸が六疋の雁を傷つけまして、一ばんしまいの小さな一疋だけが、傷つかずに残っていたのでございます。燃え叫ぶ六疋は、悶えながら空を沈み、しまいの一疋は泣いて随い、それでも雁の正しい列は、決して乱れはいたしません。
そのとき須利耶さまの愕ろきには、いつか雁がみな空を飛ぶ人の形に変っておりました。
赤い焔に包まれて、歎き叫んで手足をもだえ、落ちて参る五人、それからしまいに只一人、完いものは可愛らしい天の子供でございました。
そして須利耶さまは、たしかにその子供に見覚えがございました。最初のものは、もはや地面に達しまする。それは白い鬚の老人で、倒れて燃えながら、骨立った両手を合せ、須利耶さまを拝むようにして、切なく叫びますのには、
(須利耶さま、須利耶さま、おねがいでございます。どうか私の孫をお連れ下さいませ。)
もちろん須利耶さまは、馳せ寄って申されました。