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エマヌエル・カント『しぜんてつがくげんり』かいせつ
エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説(エマヌエル・カント『しぜんてつがくげんり』かいせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 36,570 字 · 72 頁
外はないであろう。之を外にして例えば生物の存在の如きは決して自然をして自然たらしめる特徴そのものに関わるものではあり得ない。無論自然科学一般それ自身はかかる有機体をも考察の対象とするものでなければならないであろう。そしてかかる自然科学そのものを歴史的な文化財として研究の対象とする立場に哲学が立つならば――例えば従来普通、科学方法論とか認識論とか呼ばれるものの一部の如く――有機体も間接であるかも知れないが併し必然的にその関心の内に織り込まれなければならないであろう。併しカントの自然形而上学が直ちにかかる認識論――稍々不当かも知れないが仮にそう呼ぶことにしよう――の立場に立つものと断定することを吾々は警戒しなければならない。茲に於ては、先天的総合判断は如何にして可能なりや、の問題はすでに解決済みであって、問題は更に一歩を進めていることを忘れてはならぬ。当面の問題は吾々が如何なる先天的自然概念を有つかである。問題は「如何にして」ではなくして「何を」であり、「判断」ではなくして「自然」である。もし之をカントの立場と認めるならばこの立場からして追求されるものは自ら向の四つの概念であり、そしてかかる概念によって成立する自然科学は所謂厳密科学であるのであるから、カントが厳密科学を第一義的な問題とした充分な理由が理解さ